【ホールケーキ】シェフパティシエが教えるナッペの注意点【クリームを塗る】

パティシエになるには

どうも!

某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。

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今回のテーマは

シェフパティシエが教えるナッペの注意点

基本技術で、「パティシエと言えば!」という技術のナッペ。

今回は

  • 【クリームを塗るだけ】じゃない!超基本技術
  • クリームの状態とスポンジの状態
  • 大事なのは【室温・品温・時間・回数】
  • ベテランこそ注意!クリームの状態

について解説していきたいと思います。

パティシエの基本が詰まっている「ショートケーキのナッペ」

「スポンジ生地にいちごと生クリームでサンドしていく」

一見するとこれだけの技術に見えます。

確かに技術の良し悪しはありますが、見様見真似なら素人でもできる作業です。

ただしこのナッペ、

奥が深いんです!

「いや、どうせ綺麗にクリーム塗るだけじゃん。綺麗なら良いよね?」

そう思ってた時期が私にもありました😚

ですが、このショートケーキを作る作業は、一見するとわかりにくい複合的な基本技術・知識が詰まっているのです。

全て解説すると長くなってしまうので、今回は特に

【温度】に関してフォーカスします。

クリームの状態とスポンジの状態

超基本ながら、見落とされがちなところ。

生クリームとスポンジ生地の状態管理です。

生クリーム(シャンティ)は

  • 温度
  • ホイップの具合・固さ
  • 触った回数
  • 作業場の室温

スポンジ生地(ジェノワーズ)は

  • 重ね方
  • 温度
  • スライス時のストレス
  • 他の食材との水分量バランス

上記の複合的な影響で、大きく変わるケーキです。

適切に管理や把握しないと、味が悪くなったり、持ち運びに不便な状態になったり、バランスが悪くなったり

とってもデリケートです。

特に持ち帰りと、レストランやカフェでの提供。

つまり

イートインとテイクアウトで大きく違います。

こちらについては後日記事をまとめます。

暑い日やレストランは要注意【室温・品温・時間・回数】

今回は温度に注目すると書きましたが、

一口に温度と言ってもさまざまな角度から影響があります。

特に注意すべきポイントを4点上げます。

  • 作業場所の室温(&湿度)
  • シャンティ、いちご、ジェノワーズ、その他ボウルや回転台の品温
  • 作業時間による品温の経時変化
  • 材料への接触回数

室温

生菓子は基本的に暑さに弱いです。生クリームに含まれる脂肪球に熱耐性がないからです。その為、作業場の室温は特に要注意!湿度も高いと結露などの原因になります。ボウルが結露して、シャンティに余分な水分が含まれてしまうケースも。

品温

室温とほぼ当意義ですが、食材や触れる道具の温度が高いと、必然的に品温が上がります。言われてみれば当たり前ですが、室温がそもそも高い=体感温度が高いので、気づかないことも多いです。

経時変化

長い時間、適切な温度の冷蔵庫で冷やしたスイーツは美味しいですが逆もまた然り。適切な環境や室温でも、時間が掛かってしまうとその分材料へのストレスと劣化が早くなります。何もしてなくても、部屋に置きっぱなしにしたケーキと冷蔵庫で冷やしたケーキ。どちらが美味しいかは聞くまでもありませんね。なるべく短時間・スピーディーな作業である事にデメリットはありません。

回数

ずーっと回転台を回し続け(触り続け)たり、何度もクリームを剥がして塗ったり、必要以上の接触にはメリットがありません。果物の細胞へのダメージや、シャンティの状態悪化など。たとえクッキーのような乾燥菓子でも、ベタベタベタベタ触り続けた物は何となく気持ち悪いですよね?その感覚は間違っていません。

上記の理由で「あったかくなったら冷やせばいい」というのは、残念ながらショートケーキのような生菓子の完成品には通じません。

その為、特に不慣れな新人時代は意識しますが、

ここに盲点があります。

仕事に慣れてきている中堅〜ベテラン

この人達です。

中堅~ベテランがやりがち。シャンティの扱い

例えば、シャンティの入ったボウルを氷水に当てながら(保冷)しながら使うのは当たり前ですが

中堅男
中堅男

すぐ出来るから大丈夫

と、何も保冷処置をせずにナッペや絞りを行うケースはあります。

もちろん適切な上記4点を意識していればいいですが、材料の変化はその日によって違います。

毎日のルーティンワークほど(手慣れた作業)ほど意識が欠落しやすいのと

技術で多少カバーできてしまう

というのも現実です。

その瞬間の商品は見た目こそ綺麗に整えてありますが、一目で判りにくい劣化が起こってしまいます。

その結果は時間が経つにつれ、つまり

お客様が家に持って帰った後、食べる瞬間

に現れてしまいます。

これは、どのスイーツにも言える事です。

私たち作り手が見えないところで、品質の下がったケーキを提供している事になります。その為、出来上がった瞬間だけでなく

最終提供の瞬間に、いかにパフォーマンスの高い商品が出せているか、意識できているか。

が重要になります。

遠足の話ではありませんが、

「家に帰るまでが遠足」

のように、しっかり最後まで自分の作ったケーキに責任を持つ事で、より品質の高い商品が提供できるように意識しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回はシェフパティシエが教えるナッペの注意点として

最終商品の提供に対するマインド

について解説しました。

少し小難しく解説しましたが、簡単に言うと

真心込めてケーキを作る

これにつきます。

技術は経験と年数を重ねれば確実に上昇していきます。

その先にあるプロとしての拘りをしっかり持って

これからもしっかりと胸を張れる仕事をしていきましょう。

そしてその想いはしっかりとお客様に伝わると私は考えています。

この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪

 

それでは!

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