【イチゴの日】シェフパティシエが教える、国産イチゴと外国産イチゴの違い【国産?外国産?】

スイーツ学講座

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今回のテーマは

シェフパティシエが教える、国産イチゴと外国産イチゴの違い

11/15ということで「良いイチゴの日」にちなんで、イチゴの話をします😎

スイーツにも和菓子にも使われるイチゴは、冬~春にはスーパーでも並ぶ人気の果物ですが夏~秋は売ってないですよね?でもケーキ屋さんに行くと普通にイチゴのショートケーキは売っています。

実は日本イチゴのオフシーズンは外国産のイチゴを使います。通年で考えると国産と外国産は大体半分ずつくらいになります。

そんな外国産のイチゴの話を

  • 夏場にも国産イチゴあるけど使わない理由
  • 外国産のイチゴとは?【アメリカ・オランダ・イギリス・韓国】
  • そもそもイチゴは日本のフルーツ?

上記の流れで解説を行っていきます。

各所に味に関してのコメントをしていますが、あくまで現場での実際に食べて・使っているシェフパティシエの声です。個人的主観だらけですのでご了承くださいませ。

夏場にも国産イチゴあるけど使わない理由

イチゴの旬ですが、春先あたりとなっています。スーパーに並ぶのもそのあたりなのでイメージしやすいかと思いますが、ちなみに国産イチゴは通年作られています。いわゆる「夏イチゴ」で市場には出るので、業者さんに購入してもらえれば手に入れることも可能です。

ただ、なぜ使わないのか。それは

「高くてまずい」からです。

まずいというと語彙があるかもしれませんがおいしくないです🤣全然甘くなくてかたい感じです。もちろんおいしいイチゴもありますが、高すぎて赤字です。夏場の流通コスト面の含めると実際に現場で使うのは現実的ではないです。

そのため、外国産の輸入イチゴを頼る形になります。

そもそもイチゴは日本のフルーツ?

ちなみにイチゴって、もともとはオランダのものです。

カステラもオランダから輸入ですから、ショートケーキはオランダのおかげ!と勝手に思っています😁

日本にいちごが伝来したのは江戸(えど)時代末期で、オランダ船で長崎(ながさき)に観賞用(かんしょうよう)としてもたらされたことからオランダいちごとよばれていました。栽培用(さいばいよう)の品種の導入(どうにゅう)はアメリカから明治の初めにされましたが、定着しませんでした。

しかし、日本の風土(ふうど)の中で選抜(せんばつ)され育成(いくせい)された品種「福羽(ふくば)」は大きくて、味もよく、世界にも知られ、その後70年間も活躍(かつやく)しました。

引用:いちごの原産地や歴史についておしえてください。:農林水産省

そこから日本的に改良を加えて国産のイチゴを開発。【ショートケーキ】にも使われる日本にはなくてはならないフルーツになったということです。

ただ、日本には四季があります。気候の影響を受けてしまうので現在はビニールハウス栽培で【クリスマス】と【イチゴの旬】に合わせて製造されているのがメインです。

ちなみにクリスマスのイチゴの値段は通常よりもかなり高いです。自分が知る最高金額は通常時の5~6倍でした…(自分がイチゴ農家だったら一番売れる時期に合わせて製造しますよね)

こちらに関してはまた別の記事を作成します。

ですから国産のイチゴがないときに【外国産】のイチゴを使うわけですが、もちろんスーパーには売っていないですよね?ですからどこの国のイチゴかイメージがわかないと思うので紹介していきます。

外国産のイチゴとは?【アメリカ・オランダ・イギリス・韓国】

まずは【アメリカ産】

これが最もポピュラーではないかと思います。

今やネットで買えるんですね…素晴らしい。昔は夏場にイチゴの発注しくじったら終わりでした…(スーパーに売ってない)

このパックに入っているもので、昔は外国産=アメリカ産でした。というかアメリカ産しか流通していなかったです。

ただし【まずい・見ため気持ち悪い・ちょっと高い・汚い】といい所が全くなかったのがアメリカ産イチゴでした。アメリカ産イチゴといえば

  • 種が黒くてでかい(国産は基本白系です)
  • というか大きい
  • 謎の土がついている
  • 芯が太いからくり抜かないと食感が悪い

こんな特徴がありました。どちらかというと「イチゴの形をした野菜」という感じです。そして最大の特徴が【味と香りが悪い】という。

ただしあくまで国産に比べればの話ですから、日本人一番人気のイチゴのショートケーキには欠かせないフルーツです。多少おいしくなくても需要があるので使います。

ですがこれはあくまで昔の話で、最近では【品種改良の努力】が見えてきています。

後述する【オランダ産】に近いものも出てきていて

  • 食感がいい
  • 芯が細い(わからない)
  • 種黒くない

というものも見られるようになってきました。香りや味はまだまだですがかなりレベルも上がってきているので、夏場も以前よりはクオリティーの高いものを提供できるようになってきました。

次に【オランダ産】

初めてネットで調べましたが買えるんですね…すごい…

これは正直革命的でした。

実際に私が現場で初めて出会ったのが5年前くらいだったと思います。

大男
大男

「なんか最近のアメリカ産イチゴ、クオリティーが高いな…」

と思って、いつも使っているフルーツ業者の担当さんに確認したところ

「シェフ。これはオランダ産のイチゴです。試しに入れてみたんですがどうですか?」

との返答。

見た目だけで言えば【小粒のあまおう】でした。味も食感もアメリカ産とは雲泥の差でした。そのためその年からはしばらく「オランダ産」のみを使うようになったほどです。

特徴は

  • 食感が国産に近い
  • 芯がない
  • 種白い
  • 見た目がきれい
  • 果実感は少し柔らか目。香りは少なめ
  • アメリカ産と国産の間くらいの立ち位置
  • 粒がアメリカに比べて小さい

もう、アメリカ産に勝機はないと思いました。出始めは

【野菜と果物】くらいの差がありましたから。

先述の通り、イチゴはもともとオランダのものです。知らなかったですが、今思えばオランダ産イチゴは逆輸入というか元祖いちごな感じですね。ですから当時「アメリカ産よりおいしい」のも気持ち的には何となく納得しました。

ただしここ数年はアメリカ産も頑張っているので、現在は品質を日々見極めながらうまく交互に使っている形です。

次は【イギリス産】

画像はないですが、オランダとほぼ同時期に出てきました。

イメージ的には【オランダ産の少し劣化版】という感じです。

ただ、昔のアメリカよりはクオリティーは高かったです。

当時のいちごのクオリティーで並べると

国産→|大きな壁|→オランダ産→イギリス産→アメリカ産

こんな感じでした。

最後は韓国産

今話題ですよね…シャインマスカットと同様に種苗法で話題になりましたね。法律的には違法ではないかもしれませんが、日本の農家さんには頑張ってほしいものです。

さて、私は6年前に食べました。これも同じ業者さんから「韓国産イチゴってあるんですが」と言われて試しに発注して試食しました。

めちゃくちゃまずかったです😂

見た目はきれい!で「お、すごいじゃん!」となって食べたらなんていうんでしょう、薬品?の味が口いっぱいに広がって、かなりまずかったです。当時のアメリカ産よりも下でした。

ですから私の選定基準には入ってきていません。あしからず。

ただ、あくまで昔の話なので、今は改善されているかもしれません。実際今のアメリカ・オランダ産イチゴは【日本の夏イチゴ】よりも好きです。先の問題のように【クオリティーが上がっている】のは聞くので試食したいような【でも、経緯聞いていると日本の農家さんに申し訳ないような】複雑な感じです。

まとめ

いかがでしょうか?

今回は シェフパティシエが教える、国産イチゴと外国産イチゴの違い として

  • 夏場にも国産イチゴあるけど使わない理由
  • 外国産のイチゴとは?【アメリカ・オランダ・イギリス・韓国】
  • そもそもイチゴは日本のフルーツ?

上記の解説を行いました。

日々外国産のイチゴも進化しています。本当に、昔のパティシエからしたら「アメリカイチゴはまずい」印象でしたが変わってきています。技術革新はおそらく今後も続いていくので、勉強はしっかりと続けていきましょう!

この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪

 

それでは!

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