【全3回】シェフパティシエが教える!実例紹介その1【カラーバス効果】

パティシエとビジネス

どうも!

某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。

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今回のテーマは

【全3回】シェフパティシエが教える!実例紹介その1【カラーバス効果】

以前、投稿した記事で、カラーバス効果について説明しました。

概念の説明は行いましたが、こういった手法関係は【実際にやってみた時】に初めて自分のものなります。アウトプットが大事ということです。

というわけで、いくつかイメージしやすいように

パティシエの現場に落とし込んだカラーバス効果の使用例を紹介します。

  1. 「何か違う」違和感アンテナのため
  2. 「嫌いな人・先輩・上司」を「好き」に変える
  3. 「お店の新商品を考えよう」

こちらの具体例を見てイメージができたら、実際に自分でもやってみてください。そうして体系的に学ぶと「あ〜こんなかんじでやっていくんだな」と経験値がたまり、他のメソッドや手法を使うときにスムーズにスタートできるとおもいます。

長くなるので、それぞれ3回に分けて解説していきます。

ちなみにおさらいといて

カラーバス効果は、無意識に意識・注目を集める方法です。

このサイトがわかりやすいので参考にどうぞ!

カラーバス効果
カラーバス効果とは、ある一つのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになる現象のこと。

カラーバスは「color(色)」を「bath(浴びる)」、つまり色の認知に由来するが、色に限らず、言葉やイメージ、モノなど、意識するあらゆる事象に対して起きるとされる。

引用:カラーバス効果とは 意味/解説 – シマウマ用語集

それではまずは使用例その1 「何か違う」違和感アンテナのため です。

使用例1「何か違う」違和感アンテナのため

いきなりすいませんが

私、大男の造語です。違和感アンテナ🤣

きっと似たことは言ってる人いるだろ~と思ってググったら出てこない…んんん…

ということで解説していきます👍

以前の記事でも「違和感アンテナ」という言葉は使いました

実はこれカラーバス効果に影響を受けています。正確には【カラーバス効果を知ったから納得した】という感じです。

  • 違和感アンテナとは
  • 【意識すると違いに気付く】とは【意識しないと違いに気付かない】ということ
  • 感じた「違和感」に答えを出すか・そのままにするか

上記に沿ってどういうことか説明します。

違和感アンテナとは

私の定義する違和感アンテナは簡単に言うと

【いつもとなんか違う…】ということに気付けるように、アンテナを張っておく

ということです。

プロのパティシエは毎日同じケーキや焼き菓子を【安定したクオリティーで作ること】になります。まったく同じではなく【同じクオリティー】というところが重要です。

毎日同じものを作っていると慣れてきます。すると「あれ?今日なんか違うな…」というタイミングがあります。例えば室温が低くてジェノワーズの卵が泡立ちにくかったり、シャンティの状態が違ったり、なんか生地の歩留まりが悪かったり。

わかりやすいものもありますが変化の度合いが少なくてわかりにくい場合もあります。

例えば生地の歩留まりの場合

通常500gを5台ずつポーションできる生地の場合に、4台は500g計量できて、最後の1台が400gしか取れない場合は【何か材料の入れ忘れ・もしくは軽量ミス】の疑いがあります。

これはグラムで分かりやすいですが、ジェノワーズの卵はいきなり【今日から急に泡立ちにくくなった】とはなりません。まずは最終の生地温度がいつもより冷たいかな?と感じるくらいだと思います。

このように、差が少なくても「まあこんな日もあるかな」とスルーしてはいけません。気付くかどうかが重要で、特に毎日【作業】として繰り返していると気付かないものです。

【意識すると違いに気付く】とは【意識しないと違いに気付かない】ということ

カラーバス効果は【意識することにより、普段気付くことができない変化や違いに気付く】という説明を行いました。逆に言うと人は【意識しないと変化に気付かない・もしくは気付いてもスルーしてしまう】ということです。

有名な言葉に【ゆでガエル】というものがあります。

「カエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い最後には死んでしまう(茹でガエル)」という作り話が由来。

引用:茹でガエル – Wikipedia

[ゆっくり変化するものは気付きにくい]という意味になります。

「温度が上がるかもしれない」「何かいつもよりあったかいな~」と常に意識しておけばいいのですが、カエルと違って私たちは常に気にしなくてはいけないことはたく沢山ありますよね。正直、全部を気を付けようとするのは難しいです。ですからクセをつけて日常にしてしまうのがオススメです。

ボールを持ったら、ぺーパーで拭いた後必ずアルコールをするクセをつけるとします。

クセになると、やらないときのほうが違和感になります。そうすればボールを持って、何か計量を始めるときに「あれ?何か忘れてる気がする」と違和感を感じて考えると「あ!アルコール忘れてた」となります。

意識一つですが、このように【違和感を感じる】→【考える】という流れをつけることがとっても大事です。

感じた「違和感」に答えを出すか・そのままにするか

私の経験則的に普段の何気ない変化・小さな変化は、一度は気付きます。気付くというよりなんか引っかかる感じです。ただ、すぐ忘れたり「まあ、大丈夫か」と思ってスルーすることが多いです。

何でもかんでも覚えていたら人はパンクしてしまいますし、ほとんどはどうでもいいことだったりします。

ただし、何かしらの答えを常に出しておくといざというときに気付けます。「何か違和感あるけど、いつものことだからいいか」となり、日常との差に気付けません。

例えば開封済みの牛乳のにおいをかいで

ちょっと酸っぱい気がする→腐ってると思う→確認のために味見してみよう
ちょっと酸っぱい気がする→わかんないけど、自分が体調悪いのかな?→終わり

どちらも自己完結ですが全然違いますよね。この「わかんないからほっとく」のがよくありません。感覚的にはちょっとなんで「どうでもいいこと」なんです。しっかり臭かったら気付くけどほんのりとした違和感程度が現場では多いです。

しっかりと「どうでもいいこと」に答えを出しておくことで【違和感アンテナ】の感度調整ができます。そうすれば日常に埋もれがちな変化に気付けて改善ができます。

ジェノワーズの卵が立ちにくい→もしかすると室温の所為も知れない→次やるときに卵液の温度を少し高めにしよう・最終の生地温度がいつもとどれくらい違うか気にしよう

などと対策が取れます。

この【スルーの度合いをどれくらいにするか】も重要で、バランス感が必要です。業務の時には【なんか違和感を感じるな?】と敏感になっておくと、うっかりミスや大きな失敗を防ぐことができます。ただし何でもかんでもは良くないです。

  • 一回計量したけど、心配だからもう一回計量しよう
  • ミスがないように指差し確認して先輩に確認してもらったけど、なんとなく不安だから更に上の上司に確認してもらおう

これはただ心配性なだけで仕事にはなりません。自分が「何回やっても心配なんです、確認お願いします」なんて先輩に毎回言ってるようでは、いつまでたっても成長しないのはわかると思います。

塩梅が難しいですが、しっかりと適切な【違和感アンテナ】の感度に調整しておいてください。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は 【全3回】シェフパティシエが教える!実例紹介その1【カラーバス効果】 として

  • 違和感アンテナとは
  • 【意識すると違いに気付く】とは【意識しないと違いに気付かない】ということ
  • 感じた「違和感」に答えを出すか・そのままにするか

上記の解説を行いました。

初めに話したように【毎回安定したクオリティー】を提供できるのがプロです。仕事である以上、最低限のスピードやビジネスライクは必要です。正確さならば機械のほうが上でしょう。私たちプロのパティシエは機械に再現できない、人間らしい柔軟性のある対応を求められます。

ぜひカラーバス効果を使って柔軟力・応用力の高いパティシエになれるように努めましょう。

カラーバス効果使用例2はこちら(準備中です)

この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪

 

それでは!

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