どうも!
某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。
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今回のテーマは
【全3回】マネジメントの基本!パティシエの現場での実例紹介その3【PDCA】
以前、投稿した記事で、PDCAサイクルについて説明しました。
概念の説明は行いましたが、こういった手法関係は【実際にやってみた時】に初めて自分のものなります。アウトプットが大事ということです。
というわけで、いくつかイメージしやすいようにパティシエの現場で行った改善例・PDCAサイクルの例を紹介します。
- 事例1:毎日の仕込みが終わらなくて、従業員の就業時間が長くなってしまう
- 事例2:より効率よくジェノワーズを焼きたい
- 事例3:ムースの仕込みの生産性を上げたい
こちらの具体例を見てイメージができたら、実際に自分でもやってみてください。そうして体系的に学ぶと「あ〜こんなかんじでやっていくんだな」と経験値がたまり、他のメソッドや手法を使うときにスムーズにスタートできるとおもいます。
長くなるので、それぞれ3回に分けて解説していきます。
ちなみにおさらいといて、簡単に説明したのが
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)とは品質管理など業務管理における継続的な改善方法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法。
PDCAサイクル – Wikipedia
最終回です。事例3:ムースの仕込みの生産性を上げたい
前回の事例1で考え方の例を。事例2で細かな思考の流れを。
今回の事例3で実際の現場での使い方事例紹介を行います。
- まずは仕事の作業を分解する
- ムースの仕込み・手順確認
- 省略・簡易的に可能な所をピックアップ
- 改善を試す・効果を確認する
上記の流れで解説を行います。
見出しに「PDCA」どの段階か入れておきますので参考にしてみてください。
まずは仕事の作業を分解する【P】
まずは、おさらいです。どんな仕事であっても、細かい作業の連続になります。効率化や分析を行う際には、それぞれ細分化して仕分け、改善点を考える必要があります。
たとえば【ムースの仕込みを効率化したい】という目標に対して【とにかく早く仕込みを行う】という改善案は具体性がありません。つまりなんとなくでふわっとしているので、仮にうまく出来たとしても「何が理由でうまく出来たか」が不明瞭です。
「よくわからないけどうまくいった・うまくいかなかった」→どちらも再現性が低く、検証のしようがないので、何か問題が合った場合や他のケースに応用する場合にうまくいきません。
もちろん全てが予想通りにいきませんが、あまりにも行き当たりばったりでは成長スピード・改善スピードに差が出ます。
しっかりと理論立てて、頭を使って改善を行いましょう。
ムースの仕込み・手順確認【P】
今回は【仕込みの生産性】なので、【原価】【カット】【仕上げ】【保管性】などは省略します。
というわけで、今回のテーマである【ムースの仕込みの生産性を上げたい】生産性を上げるために、まずは自店での仕込みの段取りを確認します。わかりやすくするために【ピューレベースのムース】とします。大きく分けると
- 計量
- 仕込み
- モンタージュ(流し込み)
となりますが、さらにそれぞれ細分化します。例えば計量
- ルセット確認
- 測りやボール等計量道具を準備
- 材料計量(ピューレ・グラニュー糖・板ゼラチン・生クリーム・レモン汁やリキュール)
- 次回仕込み分の材料があるか確認、なければ発注準備
- 材料準備(板ゼラチンをふやかす・ピューレを解凍する・生クリームを立てる・器具を準備する)
このように【計量】とひとくくりにしても、様々な工程が含まれています。このように作業を一旦細分化することが重要です。
同じように【仕込み】【モンタージュ】も細分化してみましょう。こちらは省略します
省略・簡易的に可能な所をピックアップ【P】
次は【時短出来るところは時短する】という所。
時短ってつまり「やらないこと」です。よくある【簡単時短レシピ】って、あれ「やる必要な作業をやらない」ことで生まれます。
わかりやすいのは少し前に流行った【フライパンに材料全部ぶち込んで野菜炒め】系のやつ。
勿論【火が入りにくい順番に材料を入れていき、最適な加熱が行われるようにする】のが理想です。ですが家庭料理では細かな火加減の料理クオリティーは求められていません。ですから「全部火が通っていて、美味しい味がついていればOK」なのです。ですから細かく材料を入れる手間をなくして、「全部まとめて最初に入れてしまう」ということになります。
さらに昨今のテフロンフライパンやIH機器での加熱は今までと違い焦げにくいです。油引いていなくても食材が焦げ付かないので、出来る方法であるとも言えます。
ただし私達はプロなので、味に妥協はできません。ですが、作業の時短ならばどうでしょう。
上記の計量の例を見てみます。
- ルセット確認
- 測りやボール等計量道具を準備
- 材料計量(ピューレ・グラニュー糖・板ゼラチン・生クリーム・レモン汁やリキュール)
- 次回仕込み分の材料があるか確認、なければ発注準備
- 材料準備(板ゼラチンをふやかす・ピューレを解凍する・生クリームを立てる・器具を準備する)
ルセット確認→ノートに書いていたりファイルにあるものを探す時間が少なくなるように整理したり、よく使うものはラミネートしてすぐ見られるように掲示しておく。
材料確認→一週間の仕込み量を把握、事前に発注スケジュールを立てて、確認を週1回にしておく
材料準備→ピューレは前日に冷蔵解凍しておくことで、当日の解凍時間削減
これならば、野菜炒めのように【工程を手抜き】したわけでなく【しっかりと準備して手数を削減・省略】しただけですから、良いですよね。
このように、改善出来る点をピックアップしていき、まずはやってみることが重要です。さらにポイントが【1回分での改善ではなく、数回分の仕込みでみて改善を考える】という点で考えるのではなく線で考えるということ。
材料確認が良い例です。1週間あたりの仕込み量を確認して逆算しているので毎回の材料確認も減っていますが、週あたりの負荷を下げることに成功しています。
1回あたりの仕込み・作業の細かい改善も必要ですが、仕事は常に毎日行って行くものです。特にこなす回数が多いもの程、効率が良くなった時のインパクトが大きいです。
改善を試す・効果を確認する【DCA】
さあ、上記に上げた改善点を試してみましょう。
ですが、まとめてやってみてはいけません。ついつい【あれも変えたい!これも変えたい!】となりがちですが、いっぺんにやってしまうと、【効果測定】がうまくできません。つまり【何が、どれくらいの効果があったのか】が明確になっていないと、良くないのです。
人は変化を嫌う生き物です。よく現状維持バイアスなんて言われます。
基本的に【不効率でも慣れている方法】を人間は取ります。ですから、そもそも新しい方法は受け入れられにくいんです。年を取るほど・つまり【経験値が上がるほど】このバイアスはよくかかります。
払拭するには【明確なデータや結果】が重要です。そのためにも、データがしっかりと取れるようにしっかりそれぞれの施策に対して効果測定していきましょう。
せっかくいい方法を見つけても、実際に現場で使えなければ意味がないですよね。しっかりと説得力を持たせるために、細かく検証していきましょう。
そして【やりっぱなし】にならないようにすることも重要です。
改善してみた!でもイマイチだった→元の方法に戻すでも良いんです。しっかりと「もとに戻す」事が重要です。ただなんとな〜くそのままにしてしまう事が多いと「どうせまたなんとなくやっているだけ」と自分も周りも思ってしまう為、メリハリが無くなってしまいます。
しっかりと検証して、判断を下す。そこまでやって初めて【改善した】ということになります。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は【全3回】マネジメントの基本!パティシエの現場での実例紹介その3【PDCA】として
事例3:ムースの仕込みの生産性を上げたいの説明を行いました。
上記のとおりですが、大事なのは【DCA】の実際に行い、検証することが重要です。
全3回に渡って解説しましたが、【物事の改善の仕方・問題点の出し方】は身についたのではないかと思います。
日々の仕事の効率が良くなると、単純に仕事が早くなり、出来ること・チャレンジできることが増えていきます。
私も仕事は大事だと思いますが、プライベートも勿論重要だとおもいます。それについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
物理的な努力だけでなく、しっかりと頭も使って工夫も大事です。日々の仕事を効率化させて生活を豊かにしていきましょう。
この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪
それでは!
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