どうも!
某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。
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有益な情報を伝えていけたらと考えています😆
今回のテーマは
【宇宙?】絶対使うべき!飲食業必須のガジェット[真空機]驚くべき効果や使い方例【超保存】
現在の会社に入って、初めて使った機材の【真空機】昨今では超重要機材の一つです。料理関係でよく使われますが、スイーツにも恩恵はかなりあります。そこで
- 真空機とは・価格など
- 機材に必要な消耗品・真空袋
- 真空機の効果・使い方
- パティシエの使い方例【時短コンポート・常温保存品】
上記の解説を行います。
業務の効率化・食材ロスの削減にもつながります。便利な道具は知っているだけで武器になりますのでしっかり知識を蓄えておきましょう!
真空機とは・価格など
真空機とは、食材を真空包装する機械のことです。真空包装とは
【食品保存袋内の空気を除去する包装方法】となります。
「漢字ばっかでよくわかんない…」
となりそうですが、皆さんの身近にも真空包装はたくさんあります。こんな状態の食品は真空包装されています。
ちなみに言葉の意味では【真空とは空気がない状態・つまり空気ゼロ!宇宙空間と同じ状況かな?】
というイメージがあるかもしれませんが、厳密にいうと違います!
まわりの通常の空気・大気圧に比べて低い状態にある。これが真空の定義になります。
真空の定義として、日本工業規格(JIS)では、「真空とは、通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間内の状態で、圧力そのものではない」と定義されています。
つまり、周りの大気圧よりも低い状態のことを真空といいます。
真空と聞くと、「空気がまったく入っていない状態」とイメージされがちですが、周りの大気圧を基準に真空として定義されています。
また、日本工業規格では真空包装についても、「真空包装とは、内容物の充填時に容器から空気を吸引排気して密封し、物品の変質などを防止することを目的とする包装」とされており、「容器には、ガスバリア性の優れた包装材料を用いる」と定義しています。
引用:真空包装のメリット・デメリット|おすすめの業務用真空包装機も紹介 | 折兼ラボ | 株式会社折兼
あくまで厳密にいうと上記のようになりますが、とにかく空気を抜いた状態が真空。という認識で間違いありません。その状態で包装することを【真空包装】といいます。
そして気になる真空機の価格ですが「安くはないです」高額商品の中に入ります。家庭用の安価なものもありますが、真空するやり方が違います。
業務用のタイプで主に使われるものは【チャンバー式】です。ボックスの中の空気を真空状態にしてしまう、というものになります。家庭用の【脱気式】と比べると構造上、水分のあるものもやりやすく、食材内部の空気を抜くことができるので、より精度の高い真空状態にすることができます。ただ、油断しているとボックス内で爆発して、掃除めっちゃ大変…というのは誰しもが通る道です。
また、真空袋も安価な専用袋を使うことができるのでコストも安く上がります。
機械の価格は¥10~15万前後。また、オイル交換や備品メンテナンスも必要です。
家庭用の小型タイプは【脱気式】です。シンプルに袋内の空気を吸い込んでしまうものです。空気に触れる面が少ないので、通常保存よりもはるかに効果が高いですが、前述のチャンバー式と違い「食品の中の空気」までは抜けません。ですから比べると真空度合いは低いです。
価格は¥7,000~¥10,000前後。ですが連続使用はできないタイプが多いです。家庭用ですから仕方ありませんね。
真空袋は、専用の物を使わないといけないので多少高いです。ただし、新品の百均排水ネットを使うとうまく脱気することができる裏技が、ネット上にはいくつかあります。
ちなみに私自身、自宅用に家庭用真空機を購入。袋は店で使っている安価なものをケチって購入したがうまくいかず。。。そこで裏技を試してみましたが、うまくいきました😎…不思議。
機材に必要な消耗品・真空袋
業務用・家庭用どちらも共通するのが【真空袋を使う】というところ。(最近では「普通のポリ袋でもできるタイプ!」もありますが、強度面等不安なのでお勧めしません。)
ただし、家庭用は専用の物を使わないとうまく真空できないものが多いです。
家庭用はこちらのタイプ。
業務用はこちらのタイプが使えます。
価格も倍近く違いますが、最大の特徴は【エンボス加工してあるか・ないか】です。
家庭用は模様が入っていて、業務用はつるっとしています。どうやらこの模様があると脱気ができるようです。つるつるでは何回やってもうまくいかなかったです。
もちろん【抗菌仕様か】【材質の違い】【耐熱温度】と様々な違いはありますが、消耗品である以上、なるべく安価なものを選んでたくさん使うのがいいかと思います。
そうしないと【この真空袋、高いからあまり使わないようにしよう】となってしまいます。これでは本末転倒です。
【生肉入ってたジップロックを洗って使いまわす】のに似ています。(衛生面を考えて使い捨て出来る袋にしているのに、コストを考えて使いまわす=衛生面を考慮していない・結果コスパが悪い)
ほかにもシーラー用のベルトやオイル等ありますが、こちらは機材によって違うので割愛します。詳しくは購入前にメーカーに問い合わせて把握してください。
真空機の効果・使い方
さて、真空包装のメリット・使い方ですが
- 食品の鮮度保持
- 衛生管理面
- 時短
この3点があります。
食品の鮮度保持
真空包装は、食品に触れる空気を抜きます。つまり【乾燥・冷凍焼け】【食品の酸化】を防ぎます。
- 空気がないから、食品内の水分が逃げる場所がない。(乾燥・冷凍焼け)
- 空気がない=酸素がないから、酸化しない(食品の酸化)
例えば真空パックした、半分にカットしたアボカドは変色をしにくいですし、ラップやジップロックに入れた食品を冷凍しても冷凍焼けしません。単純に食品が長持ちします。
衛生管理面
上記にも含まれますが、菌は空気中にあります。単純に触れる機会が極端に減るのと、真空パックした状態でボイル殺菌すると、滅菌状態が通常よりも長持ちします。パティスリーで販売されているスタンドパックのゼリーを常温保存できる理由はこちらにあります。
時短
実はあまり知られていないのがこちらの時短。浸透圧を有効的に使うことができます。
チャンバー式の真空機は食品内部の空気も脱気します。すると、抜けた空気が抜ける代わりに水分が入ります。この時に周りにある水分が入り込むので、出汁と一緒に真空機にかけると、真空した後に火を通すだけで、通常よりも大幅に時短して中までしみ込んだ大根の煮物が作れます。
ほかにも、1オーダーごとに小分け真空パックしたソースなどを冷凍保存。オーダー時に湯煎解凍して暖かい状態で提供などができます。自分でポーションした業務用オリジナルソースが作れる感じに近いです。
パティシエの使い方例【時短コンポート・常温保存品】
「それではパティシエでの簡単な実践編です。私が【これめっちゃ使えるやん!】となった具体例です」
時短コンポート
例えば【フルーツのコンポート】通常であればじっくり煮込まなければいけないものも、シロップとフルーツを真空パックしてそのままボイル。すると通常30分~1時間かかる煮込み具合と同じ状態にわずか5分ほどでできます。
また、なるべく加熱したくない【マリネ】で止めたい場合も、1日つけなければいけなかったレシピも真空パックするだけで一瞬で浸透。。。これは本当にすごいです。この機械がなければできない調理なので、ぜひ体感していただきたいです。
常温保存品
これも地味にいいです。小さなところでいうと【1㎏袋商品の小分け】
例えばナッツ類。酸化しやすいので賞味期限が設定されていますが、真空パックしておけば、酸化しにくいので、おいしい状態で保存をすることができます。
チョコレートも、賞味期限内で冷暗所であっても乾燥したり、においが移る可能性もありますが、真空パックすればその心配もなくなります。
また、細かい所で言うと【脱酸素剤】【乾燥剤】の保管時の小分けパック。
これら食品の保持剤は、開けてしまうたびに空気に触れるので使い切りをメーカー推奨されますが、やはり一回で使い切るのは難しいです。1袋200個や1000個入っています。ですが、小分け真空パックすれば状態良く保存ができるので、長持ちします。非常におすすめです。
ほかにもたくさんありますが、可能性は無限大です。特にパティシエは冷凍保存が多いので、冷凍焼けは大敵です。
衛生環境を良くしたかったり、冷凍で小分け保存するものが多い場合は、ぜひ導入をお勧めします。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は 【宇宙?】絶対使うべき!飲食業必須のガジェット[真空機]驚くべき効果や使い方例【超保存】 として
- 真空機とは・価格など
- 機材に必要な消耗品・真空袋
- 真空機の効果・使い方
- パティシエの使い方例【時短コンポート・常温保存品】
の解説を行いました。
以前よりも、機材の価格は下がっています。
私の修行時代にも安価な真空機はなかったので、【いや、使いたいとか買いたいとか言えないよな~】というイメージでした。ですが10年前には導入できなかったけれど、今なら使える!という新しい技術や機材は日々増えていきます。
しっかりとアンテナを立てて、便利な機材は使っていき、労務環境の改善や商品クオリティー向上に努めましょう。
この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪
それでは!
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