【計量】現場で使える!パティシエの計量の順番・まとめ方【順番】

パティシエになるには

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某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。

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今回のテーマは

【計量】現場で使える!パティシエの計量の順番・まとめ方【順番】

皆さんが必ず現場に入って行うのがこの【計量】実際にパティシエになるとまず任される仕事の一つかと思いますし、今後シェフになっても必要な作業です。

パティシエは計量命!というイメージがありますが、計量することが多い分、いろいろなミスや対策があります。

今回は自分の失敗談から部下に教える計量時のポイント・注意点をお伝えします。

  • 計量時は「量の小さいものから」
  • 良く使う仕込み倍数は「事前メモ&計算」
  • 間違えた時は「割合計算」
  • ルセットを組むときには「計りやすくする工夫」
  • 計量器の「最大量」に注意!風袋も忘れずに。

それでは解説を行っていきます。

計量時は「量の小さいものから」

まずは基本です。例えば、パウンドケーキの粉類を計量するとき。

  • 薄力粉500g
  • アーモンドプードル150g
  • ベーキングパウダー20g

こんなルセットの場合で先輩や上司に

大男
大男

「粉類は同じボールに計量しておいてね」

と指示があった場合、皆さんならどうしますか?ルセット通りに計るなら「薄力粉」から順に上から計量したくなりますが、これはNGです。

正解は【グラムが少ないものから計量する】となります。

なぜでしょうか?

答えは、【間違えた時のリカバリーを簡単にするため】です。

例えば上記ルセットで、上から順番に計量していきます。最後のベーキングパウダーを見間違えて40g計ってしまうとします。

ちなみに軽量ミスは【単純な計算ミス】【はかりやルセットの数値見間違い】などありますが【ドバっと入ってしまった】こんなことも良くあります。(だってにんげんだもの…)

その際、すでに薄力粉とアーモンドプードルが入っているので、過剰に入ってしまったベーキングパウダーが取れない場合は、入れた分量に合わせてほかの材料を計量・よく混ぜて分割するのがセオリーです。今回の場合、ベーキングパウダー40gに合わせてすべての材料を倍量入れなければいけません。過剰分が100%ということです。

  • 薄力粉500g+500g
  • アーモンドプードル150g+150g
  • ベーキングパウダー20g+20g

手間ですし、保管場所も取りますよね。

ですが、量が少ないベーキングパウダーから計量すれば、仮に間違えたとしてもすぐ取り除くことが出きますし、薄力粉500gを間違えて550g計量しても計量タイミングは最後なので混ざっていることも少ないでしょう。余分な50gも取り除きやすくなります。

また、仮にすでに混ざってしまっている状態だとしても【薄力粉50g増えた分、他の材料を追加】したとしても10%増えるだけです。アーモンドプードル・ベーキングパウダーをそれぞれ10%追加後に混ぜて取り除けば過剰分は10%で済みます。

  • 薄力粉500g+50g
  • アーモンドプードル150g+15g
  • ベーキングパウダー20g+2g

このように、軽量ミスした時のリカバリーがしやすい・するとしてもダメージが少なくなりやすいので、同容器内に計量する場合は【量の少ないもの】から計量する癖をつけましょう。

癖をつけておくと、将来やってしまった時にいつか役に立ちます😎

良く使う仕込み倍数は「事前メモ&計算」

次は、コツというか【やっておくと便利だよ】というポイントです。

ルセットは基本・1回戦仕込むベース量が決まっていて、仕込み数に合わせて*回戦の回数を増やして対応します。その場合、シンプルに回戦分ルセットに掛け算をして、必要数量を出します。

ジェノワーズのように、1回戦ずつ仕込む必要があるものは別ですが、まとめて仕込めるもの。例えばシュクレやサブレ生地、クレーム・ダマンドはまとめて仕込めます。

店によって、おおよそ仕込む量は決まっているので、毎回【今日は3倍量で仕込むから、全部3倍して…メモしよう】となると手間ですよね。

であれば、事前に計算してメモやルセットに書き込みましょう。

基本的に効率化させるなら【事前にできるものは事前に行う】というのが重要です。事前に2倍量・4倍量の分量を記入・準備しておけば計算する手間が省けるので、時短につながります。

初仕事ですとメモを取るかと思いますが、メモ整理の際に意識しておくと、より早く正確な仕事ができると思います。

間違えた時は「割合計算」

次はミスったときのリカバリー方法です。

先ほどのパウンドケーキの粉を例にしてみます。

  • 薄力粉500g
  • アーモンドプードル150g
  • ベーキングパウダー20g

例えば【アーモンドパウダーを237g計量してしまった】と、粉をふるってから気付いた場合皆さんはどうしますか?

先に出た20g→40gとかならわかりやすいですが、これは暗算しにくいですよね。そんな時は【割合計算】を行います。

150g→間違えて237g計量してしまったので、【それぞれどれだけ多くなってしまったか】を計算します。

余分に入ったアーモンドパウダーが237‐150=87 
87÷150=0.58 つまり 150×0.58=87 【元の数値に×0.58で追加分が計算できる】
となります。

また、150÷237=0.6329 つまり逆算すると150÷0.6329=237.004 となります。【元の数値に ÷0.6329 で合計分が計算できる】となります。

どちらでも計算することができます。

  • 薄力粉500g+290g=790g
  • アーモンドプードル150g+87g=237g
  • ベーキングパウダー20g+11.6g=31.6g

現場では本当によく使います。いざその場面になったときに【あれ…どうやるんだっけ…?】とならないように、念のため頭には入れておきましょう。

ルセットを組むときには「計りやすくする工夫」

少し応用編です。先の話になりますが、結構重要というか、意外と便利になる方法です。今後ルセットを組むときに【計量がスムーズになるボリューム】に調整するということです。

例えば、クッキーのルセットが

  • バター 200g
  • グラニュー糖 100g
  • 薄力粉 300g

このルセットの倍率を

  • バター 450g
  • グラニュー糖 225g
  • 薄力粉 675g

このように調整します。各材料間の比率は同じです。上記に比べて各分量を×2.25しました。

グラニュー糖・薄力粉は計量に関して特に縛りはないですが、バターは業務用の場合1ポンド(450g)になります。つまりバターを450gに合わせれば、カットして計量する手間が無くなります。

地味なようですが、例えばバターが2700gなら、これもバター6ポンド分(450×6)なので計量の手間が減ります。

牛乳でも生クリームでもフルーツピューレでも構いません。計量の手間が減る分量バランスにするだけで、日々の業務の手間が格段に減ります。チリツモですが毎日の事ですので、ぜひ意識してみてください。

計量器の「最大量」に注意!風袋も忘れずに。

最後にあたりまえだけど一番引っ掛かりやすいのがこちら。

材料を計量するときに使う【計量器】それぞれ、【最大計量】が決まっています。2㎏だったり、10㎏だったり、最小数値が0.1gの変わりに最大数値が500gの物があります。それぞれ、最大数値のグラムと合わせて「2㎏計り」みたいな言い方をします。

最大計量は【ここまでしか計量できません】という数値です。ですから2㎏計りでは3㎏の重量を計量することはできません。エラーが出てしまいます。

例えば【卵2200g】計量する場合は、2㎏計りで計量できないので3㎏計り以上の物を使います。これは間違えることは少ないですが、計量する場合には【風袋】という概念があります。

風袋は【はかりで物の重さを量るとき、それを入れてある容器・袋・箱など】という意味になります。この風袋の重さを込みで考えないとエラーが出ます。3㎏計りでやる場合は

卵2200g+ボール1000g=エラー

卵2200g+ボール600g=計量OK

となります。

計量する前、はかりの数値を風袋分ゼロにするので見おとしやすいですが要注意です。たまに【あ~これくらいならギリギリいけるかな~】でエラーが出るのはパティシエあるあるかもしれません😅

まとめ

いかがでしょうか。

今回は 【計量】現場で使える!パティシエの計量の順番・まとめ方【順番】 として

  • 計量時は「量の小さいものから」
  • 良く使う仕込み倍数は「事前メモ&計算」
  • 間違えた時は「割合計算」
  • ルセットを組むときには「計りやすくする工夫」
  • 計量器の「最大量」に注意!風袋も忘れずに。

紹介を行いました。

今回は初歩編でしたが、 最初に伝えた通り【計量】はパティシエである以上今後シェフになっても必要な作業です。

基本ですから、しっかりと自分に落とし込み【毎日のあたりまえの物ごとについて、しっかりと考える】ようにしましょう。

この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪

 

それでは!

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