どうも!
某企業で、現役シェフパティシエとして働く大男です。
こちらのサイトは
- これからパティシエになりたい人
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- スイーツに興味があるみなさん
そんな方々に少しでも役に立つ
有益な情報を伝えていけたらと考えています😆
今回は
テンパリング不要?
業務用の不思議な
チョコレート・パータグラッセ
について解説していきたいと思います。
自分の修業時代には使っていなかったパータグラッセ。
今では必要不可欠なグッズですが
- 洋生とパータグラッセの違いは?
- そもそも普通のチョコレートと何が違うの?
- テンパリングが必要ないのはなぜ?
といった疑問点に
答えていきたいと思います😊。
パータグラッセ(洋生)とは
![](https://hanawamam.com/wp-content/uploads/2021/10/heather-barnes-gP1YecpRyD8-unsplash-1.jpg)
- 洋生チョコレート(コーチングチョコレート)
- パータ・グラッセ
どちらも言葉・呼び方が違うだけで
同じものになります。
(材料面ではなく、
テンパリング必要か否かで分けています。)
最大のポイントは
テンパリングが必要ない
という点です。
厳密にいうと
全く温度調整が必要ない
というわけではありませんが
クーベルチュールのように
- ただ溶かして固めるとブルームが出て汚くなる
- つやがなくなり、味や風味が落ちる
といったことがなくなります。
一度でもテンパリングを
経験したことのある人ならば
この「利便性の良さ」
はよくわかると思います😎
私の周りでは
テンパリングをしなくていいという意味で
【そのプレートは、ノーテンパのチョコでいいよ】
といった使い方をします😊
クーベルチュールとの違い
![](https://hanawamam.com/wp-content/uploads/2021/10/pablo-merchan-montes-SCbq6uKCyMY-unsplash.jpg)
ちなみに普段仕込みに使う
チョコレートとの違いについて
簡単な説明ですが、
味がよくお菓子作りに向いている
カカオバター含有量が多い
クーベルチュール
コーティングや、簡単なチョコペン
味が直結しない装飾などに使うのが
パータグラッセ(洋生)
となります。
ちなみに
カカオバターは通常の油脂に比べて
価格が高いので
含有量の多いクーベルチュールの方が
高価格な傾向にあります。
板チョコなどの準チョコレートよりも
クーベルチュールが高い理由は
おおよそ同じ理由となります。
![パティシエ小男](https://hanawamam.com/wp-content/themes/cocoon/images/man.png)
「だったら、クーベルチュール使わずに
全部洋生でいいじゃん!安いし!」
と思うかもしれませんが、
その理由は
パータグラッセがテンパリングしなくいていいのか
という理屈にも
関わってきます。
テンパリングが不必要な代用油脂が入っている
以前の記事で
テンパリングは
【カカオバターの分子の形を適切にそろえる】
という説明を行いました。
カカオバターは
温度によって分子の形が変化する
不安定な油脂ですが
逆に安定した油脂がいくつかあります。
それがカカオバターの代わりに入れる
加工油脂や植物油脂です。
カカオバターと違い、
分子の形をそろえる必要がない
つまりテンパリングが必要ないという事になります。
テンパリングをしない=作業性の向上につながります。
それは温度管理のコスト(手間)が
格段に下がる
為です😎。
一見するとカカオバターを使わない方が
いいところばかりに見えますが、
ではなぜクーベルチュールには
カカオバターが使われているのでしょうか。
味が段違い・その理由はくちどけの良さ
これはカカオバターの特性が
チョコレートのおいしさに
直結しているからです。
シンプルに味がいいです🤣
適切なテンパリングを行ったチョコレートは
室温ではパリンと割れる硬さに固まり
口に入れると即座に溶けて滑らかになる
という性質があります。
これはカカオバターの融点が
体温以下の絶妙にちょうどいい温度だから
という事になります。
具体的に温度で説明すると
室温20℃にあるチョコレートが
(この時はパリンと割れる)
体温36℃の口の中に含まれることにより
融点32~34℃のチョコレートが溶ける
これが
チョコレートにカカオバターが使われる理由です。
これはカカオバターの特性なので、
他の植物油脂などは
一致しません。
ですから
「なんか口どけがイマイチ」
「重く感じる(脂っこい)」
と感じてしまうという事になります。
ちょっと極端ですが、
カカオバターを普通の油脂に置換するイメージとして
これだと
![小男](https://hanawamam.com/wp-content/themes/cocoon/images/man.png)
「あーなんか
胃もたれしそう~」
というイメージが
湧きやすいのではないかと思います😎
ただ、あくまで
チョコレートのみを食べる場合であって
ケーキにコーティングする
チョコペンに使う
など、完成品に対して少量であれば
その差が分かりにくいです。
作業性や生産性の面から
パータグラッセを適切に使うことで
結果商品のクオリティーが高くなる例は
いくつもあります。
それぞれの材料特性を
しっかり理解し
適切な材料を使うこと・考える事が
完成度の高い業務に繋がっていきます😋
しっかりと知識を蓄えて
未来のシェフパティシエを目指しましょう♪
![](https://hanawamam.com/wp-content/uploads/2021/10/universal-eye-LjzAqkZnGFM-unsplash-1.jpg)
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は
テンパリング不要?業務用の不思議なチョコレート・パータグラッセ
について解説していきました。
活躍の機会も今や多いパータグラッセですので、
上手に使っていきましょう♪
次回はパータグラッセの上手な使い方・注意点
について解説していきたいと思います。
この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪
それでは!
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