【ノーテンパ】テンパリング不要?業務用の不思議なチョコレート・パータグラッセ【洋生】

スイーツ学講座

どうも!

某企業で、現役シェフパティシエとして働く大男です。

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そんな方々に少しでも役に立つ

有益な情報を伝えていけたらと考えています😆

今回は

テンパリング不要?
業務用の不思議な
チョコレート・パータグラッセ

について解説していきたいと思います。

自分の修業時代には使っていなかったパータグラッセ。

今では必要不可欠なグッズですが

  • 洋生とパータグラッセの違いは?
  • そもそも普通のチョコレートと何が違うの?
  • テンパリングが必要ないのはなぜ?

といった疑問点に

答えていきたいと思います😊。

パータグラッセ(洋生)とは

  • 洋生チョコレート(コーチングチョコレート)
  • パータ・グラッセ

どちらも言葉・呼び方が違うだけで

同じものになります。

(材料面ではなく、
テンパリング必要か否かで分けています。)

最大のポイントは

テンパリングが必要ない

という点です。

厳密にいうと

全く温度調整が必要ない

というわけではありませんが

クーベルチュールのように

  • ただ溶かして固めるとブルームが出て汚くなる
  • つやがなくなり、味や風味が落ちる

といったことがなくなります。

一度でもテンパリングを

経験したことのある人ならば

この「利便性の良さ」

はよくわかると思います😎

私の周りでは

テンパリングをしなくていいという意味で

そのプレートは、ノーテンパのチョコでいいよ】

といった使い方をします😊

クーベルチュールとの違い

ちなみに普段仕込みに使う

チョコレートとの違いについて

簡単な説明ですが、

味がよくお菓子作りに向いている

カカオバター含有量が多い

クーベルチュール

コーティングや、簡単なチョコペン

味が直結しない装飾などに使うのが

パータグラッセ(洋生)

となります。

ちなみに

カカオバターは通常の油脂に比べて

価格が高いので

含有量の多いクーベルチュールの方が

高価格な傾向にあります。

板チョコなどの準チョコレートよりも
クーベルチュールが高い理由は
おおよそ同じ理由となります。

パティシエ小男
パティシエ小男

「だったら、クーベルチュール使わずに

全部洋生でいいじゃん!安いし!」

と思うかもしれませんが、

その理由は

パータグラッセがテンパリングしなくいていいのか

という理屈にも

関わってきます。

テンパリングが不必要な代用油脂が入っている

以前の記事で

テンパリングは

【カカオバターの分子の形を適切にそろえる】

という説明を行いました。

カカオバターは

温度によって分子の形が変化する

不安定な油脂ですが

逆に安定した油脂がいくつかあります。

それがカカオバターの代わりに入れる

加工油脂や植物油脂です。

カカオバターと違い、

分子の形をそろえる必要がない

つまりテンパリングが必要ないという事になります。

テンパリングをしない=作業性の向上につながります。

それは温度管理のコスト(手間)が

格段に下がる

為です😎。

一見するとカカオバターを使わない方が

いいところばかりに見えますが、

ではなぜクーベルチュールには

カカオバターが使われているのでしょうか。

味が段違い・その理由はくちどけの良さ

これはカカオバターの特性が

チョコレートのおいしさに

直結しているからです。

シンプルに味がいいです🤣

適切なテンパリングを行ったチョコレートは

室温ではパリンと割れる硬さに固まり

口に入れると即座に溶けて滑らかになる

という性質があります。

これはカカオバターの融点が

体温以下の絶妙にちょうどいい温度だから

という事になります。

具体的に温度で説明すると

室温20℃にあるチョコレートが
(この時はパリンと割れる)

体温36℃の口の中に含まれることにより

融点32~34℃のチョコレートが溶ける

これが

チョコレートにカカオバターが使われる理由です。

これはカカオバターの特性なので、

他の植物油脂などは

一致しません。

ですから

「なんか口どけがイマイチ」

「重く感じる(脂っこい)」

と感じてしまうという事になります。

ちょっと極端ですが、

カカオバターを普通の油脂に置換するイメージとして

チョコ1かけら(10g)食べるときに
小スプーン1杯(3g)のサラダ油を
一緒に食べる

これだと

小男
小男

「あーなんか

胃もたれしそう~」

というイメージが

湧きやすいのではないかと思います😎

ただ、あくまで

チョコレートのみを食べる場合であって

ケーキにコーティングする

チョコペンに使う

など、完成品に対して少量であれば

その差が分かりにくいです。

作業性や生産性の面から

パータグラッセを適切に使うことで

結果商品のクオリティーが高くなる例

いくつもあります。

それぞれの材料特性を

しっかり理解し

適切な材料を使うこと・考える事が

完成度の高い業務に繋がっていきます😋

しっかりと知識を蓄えて

未来のシェフパティシエを目指しましょう♪

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は

テンパリング不要?業務用の不思議なチョコレート・パータグラッセ

について解説していきました。

活躍の機会も今や多いパータグラッセですので、

上手に使っていきましょう♪

次回はパータグラッセの上手な使い方・注意点

について解説していきたいと思います。

この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪

それでは!

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