どうも!
某企業で、現役シェフパティシエとして働く【スイーツだいすき大男】です。
こちらのサイトは
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そんな方々に少しでも役に立つ
有益な情報を伝えていけたらと考えています😆
今回のテーマは
【イチゴ】クリスマス特別企画!いちごの仕入れ価格・クリスマスケーキの価格について【¥1,500!?】
今は超繁忙期です。なんてったってクリスマス。コロナの兼ね合いもあり、今年は昨年よりも高稼働です。1年で一番忙しい今だからこそ、現場でのリアルな声・生の声をお届けします!
みなさん、クリスマスケーキって通常より高いな~と思われている方多いかと思いますが、原因の一つが【いちごの価格が高騰する】ためです。
1年間の利益をクリスマスだけで売り上げるケーキ屋があるくらいクリスマスは重要なイベントです。そのため、クリスマス用ショートケーキに使ういちごも、この時期は値段が一気に上がります!そのため、判断を誤ると売り上げ確保ができない・逆に赤字になってしまうという恐ろしい事態にもつながります。
具体的な価格例をつけて解説を行っていきます。
市場原理:需要があるものは高く売れる
さっきの通り、ケーキ屋にとってクリスマスは書き入れ時です。普段ホールケーキが1日2~3台しか売れないお店でも、クリスマス3日間ではなんと600~1000台も販売します!製造数が桁違いに多くなります。ざっと200~500倍ということになりますね。なんだか数字の単位がバグってますね…!
つまりそれくらい世の中に【需要がある日】それがクリスマスということになります。
やはりというか、クリスマスでも断トツの人気を誇るのが【いちごのショートケーキ】になります。冬らしさと、クリスマスカラーにしやすい構成。圧倒的な日本人人気。更にクリスマス時期なので、普段とは違った飾りつけ・装飾の特別な【クリスマスケーキ】の装いで販売となります。
ということは、ショートケーキには欠かせないケーキに使う【いちご】の需要も一気に爆増するということになります。いちごが市場では一気に人気商品になるということですね。では、需要が高まるとどうなるのか・答えは価格が上がるということです。
価格は、徐々に値上がっていきます。一番の需要がある12/24.25の価格はとんでもない金額になります。
材料費が上がる=販売価格も上がるというわけなのですが、実際どれくらいの金額になるのでしょうか。
12/19頃からソワソワしだす
ちなみにですが、ケーキ屋ではおよそ11~12月頃から夏まで使っていた外国産のいちご→国産のいちごに切り替えを行います。
切り替えタイミングのポイントの一つに価格の大小があるので、移行の時期は気にしています。ただ一度l切り替わるとあまり価格の上下はないので気にしなくなります。ただしクリスマス前は別です。
通常時よりも金額が大幅に上がる傾向にある、大体12/19頃~発注担当者はソワソワします。それこそ
1日ズレるだけで1pc辺りの金額が¥200以上高くなることもあります。
たかが¥200と侮るなかれ。例を上げます。
10pc発注した場合、1pc¥200の差があると総額¥2,000も変わってきます。つまり利益¥2000分無くなってしまうのと同義です。ということは、¥20,000の売上損失と同等の影響があります!
そのため、発注担当者はヒヤヒヤするのです😅
市場価格のため、想定ができない
「じゃあ、入念にリサーチ・見積しておかなきゃ!」
となりそうですが、残念ながら野菜・果物は時価のため発注日にならないと分からないです。市場の価格に左右されるので業者さんもなんとなくの予想でしか把握できません。
結論は「こまめに確認、後は勘」です。これしかありません。
そしてもう一つ重要なのが【相場】
私がフルーツの価格を把握するようになったのは約7年前~、そこから毎年の動向を経験して「相場」を体感で分かるようになって判断ができるようになりました。肌感でなんとなくわかるようになってくると、現状把握が適切にできるので、間違う可能性が下がります!
そのため、あくまで一例ですが、
- 一番の高騰金額
- 今年の動向
こちらをご紹介します。通常であれば数年働かないと手に入らない情報なのでとっても有益です😎あくまで参考価格として見て頂ければと思います。すべて税抜き&ブランドいちごではなく、【国産のいちご】というくくりです。(とちおとめ・さがほのか等)うちでは多少高価格な代わりに高品質・業務改善につながる業者さんなので若干相場より高いです。
一番の高騰金額は…
私が今までパティシエをしていて、一番高かった価格を発表します。めったにない高騰価格で、当時はまだスマホの普及も少なかったので情報も少なく、単純に驚いた覚えがあります。
12/24時点で1pc、、、なんと
¥2,400
繰り返します。1パック
¥2,400
当時平常時の約4~5倍です…シャインマスカットより高くなりました。
1パックにLサイズで20粒入っているので、1粒¥120のイチゴです。ブランドいちごではなく、普通の国産いちごの価格です。
常に私自身は【この価格に到達する可能性がある】という考えで毎年の発注管理を行っています。
ちなみに普段は、高くなっても¥1,200~1,500の間くらいになります(サイズや規格によって異なります)
比べてみると、異常値なのがわかっていただけるのではないかと思います。。。!
一例:今年の価格
それでは2021年12月19日~22日の金額です。
まだわかりませんが、今年はなぜかSサイズが安い傾向にありました。去年までは結構高かったんですが意外ですね…毎年こんな感じで変わっていくのもよくある傾向です。
19日
- M=\700
- S=\450
- L=\850
- 2L=800
20日
- M=\680
- S=\450
- L=\950
- 2L=850
21日
- M=\800
- S=\450
- L=\1050
- 2L=950
22日
- M=\900
- S=\550
- L=\1200
- 2L=1050
今年は、正直高いです!先日の雨と原油高で大きく金額が上がっています。
価格のピークは23~24日なので、まだ上がる可能性もあります。ただ【今年も高くなるかも!】と思っていたら21~24日まで価格の変動がなかった年もあります。すでにクリスマスに使用するイチゴは発注済みですが、明日も朝一で業者さんに確認して再発注しなければならない事態&今年の動向を調べるためにリサーチをします。地味な作業ですが、一年に一度しかリサーチする機会がないので、来年の為にもしっかり情報収集を行います。
ただでさえ大忙しでお祭り状態の現場になりますが、来年も・再来年もしっかりと利益を残せるようにするため、常に勉強していかなければいけないのです。
以上・現場からでした😎
追記
なんと!!!
この後23日から値段は下がり始め、23・24日は¥1,000以下に…この傾向、実はここ数年一緒です。実は事前に取り溜めする必要はもうないのかも…という独り言でした😎
そして26日移行後の値下げ(通常時への戻り)は、少し遅かったです。1pcあたり、¥100前後高い状態が続きました。天候不良で価格が高かったためとみられますが、1/5頃落ち着きました。
改めて、現場の大男からは以上です♪
まとめ
いかがでしょうか。
今回は 【イチゴ】クリスマス特別企画!いちごの仕入れ価格・クリスマスケーキの価格について【¥1,500!?】 として
の解説を行いました。
材料になるイチゴが高騰するのがクリスマスケーキが高価になる原因の一つという解説を行いました。具体的な価格は実際に働かないと分からないことだと思いますのでお伝えしました、皆さんの役に立てればなぁと思います。
そしてクリスマスケーキを食べる時には【これは普段よりも高級価格のイチゴなんだ…!】という思いで食べると、味わいも変わってくるのではないかと思います😊
この記事が未来のシェフパティシエや、スイーツを愛する全ての人のためになりますように♪
それでは!
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